2つのドリームで韓国へ #9 海列車(ぱだよるちゃ)で行こう

東海駅を発車した海列車(ぱだよるちゃ)。
今日は日曜日。しかも、梅雨の日本とは別世界の晴天。
親子連れの姿が目につく。
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やがて大きな窓の向こうには一面の海が広がる。
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トンネルに入ると、さまざまな色で車内がライトアップ。
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せっかくの海の風景だが、
それをさえぎる鉄条網がかなり興ざめではある。
しかしこれにはこの国ならではの理由がある。
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鉄条網にさえぎられる海岸線を過ぎると、
おおお、山の上に客船が!
「サンクルーズ」というリゾートホテルであった。
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海水浴場が現れるとまもなく・・・
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正東津(チョンドンジン)駅。
世界一海に近い駅としてギネスブックにも登録されている。
ただ、浪人は日本国内にもっと海に近すぎる駅がいくつかあるような気がするが(笑)
韓国では日の出の名所として全国各地から観光客がやってくるが、
昼間でも大勢の客が海列車から降りていった。
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正東津駅で大量の乗客が下りたため、車内はがらーん。
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そんなリゾート地・正東津からしばらく北上すると、
今度は物々しいいくさ船が見えてくる。
海列車もスピードを緩めて、乗客が写真を撮りやすいように配慮。
これは韓国海軍の退役艦「全北艦」。
ここはただの戦艦公園ではない。
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いまから23年前の1996年、北朝鮮の潜水艦がこの付近に上陸し、
韓国兵と銃撃戦になるという事件の現場でもある。
その後、ここには安保公園が造成され、
窓側と反対側の山には北朝鮮の潜水艦や脱北者の木造船なども展示されているという。
というわけで、残念ながら海列車から北の潜水艦を見ることはできない。

海岸線に長く伸びる鉄条網も、北の侵入を防ぐためのものだった。
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東海を出てから1時間後、海列車は終点の江陵駅に着いた。
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こちらも海列車の車両。
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江陵駅。
去年の平昌冬季五輪のマスコットと一緒に撮影したが、
オリンピック、特に冬五輪にはほとんど興味がないので
このマスコットの名前が全く出てこない。
左のはとりあえず「白いホドリくん」と呼んでおく。
なお、ホドリくんは1988年のソウル五輪のマスコット。
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外で駅舎を撮影しているとあまりの暑さにくらくらする。
それもそのはず、この日の江陵の最高気温は33度!
早々に駅内に退避する。
駅ナカコンビニで韓国版三角おにぎりを買って、
韓国にいるトランプ大統領のライヴ記者会見をテレビで見ながら過ごす。
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14時発ソウル行き(厳密には清涼里行き)KTXに乗るため、再びホームへ。
海列車が今度は東海方面に向けて発車する直前だった。
海列車の男性乗務員が、浪人に気が付くと、丁寧にお辞儀をした。
さきほど、車内で浪人に乗車券のお釣りを手渡しに来た乗務員であった。
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ちなみに江陵駅はこの先に線路がない盲腸駅。
数年前までは鉄道の発着すら停止されていたが、
平昌五輪の開催が決まり、江陵からソウルまでのKTXが開通。
ムグンファ号など一般の鉄道運行も復活したといういきさつがある。
そして、海列車も正東津までの運行だったのが、江陵まで延伸したのである。

こちらが浪人の乗るKTX山川号。
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浪人が乗る1号車の車内。
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モニターには日本語の案内も。
「チョンニャンニ」は漢字に直すと清涼里。
それではソウルへGO!
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KTXで江陵からわずか90分でソウルに着いた。
到着時刻は6月30日15時30分。
ただしここはソウル駅ではなく清涼里駅。
ソウル訪問歴は多数の浪人にとっても初めての地である。
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清涼里駅はお初だったので、地下鉄の駅がわからずしばし右往左往。
そして交通カードであるTマネーカード(スイカとかパスモみたいなもん)を売っている場所が見つからずさまよっていたら、
街頭テレビに人だかりが。何だろ、と見てみたら「ええええっ!」。
浪人もかなり目が悪くなったもんだw
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いやいやいや、目の錯覚ではないぞ!
しかも韓国の大統領までいるじゃないか。なんなんだ、この3ショットは。
Tマネーカード買うのに手間取ったおかげで、この歴史的瞬間をライブで見ることができたのであった。
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清涼里から地下鉄を乗り継いで東大門歴史文化公園駅にやってきた。
江陵駅前には2018年の平昌五輪のマスコットがいたが、
ここには1988年ソウル五輪のマスコット・ホドリくんが!
浪人は90分間のKTX乗車で31年前にタイムスリップした模様。
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地上に出ると、ソウルでのお宿の前に出た。
日本でもよく見かけるあのチェーンホテルだ。
おまけに隣はセブンイレブン。
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フロントでのチェックインはすべて日本語で行い、
ここをソウルのキャンプ地とする!
ホテル情報誌「たのやく」が置いていないこと、
大人のための桃色放送が視聴できないことを除けば
全く日本の東横インと同じ(笑)
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韓国のテレビでは妖怪2名の歴史的会談が延々と放映されている。
浪人は2年前の「コスタネオロマンチカ」ウラジオストク・束草(ソクチョ)クルーズのことを思い返した。
※さらばコペンハーゲン愚連隊:コスタネオロマンチカでウラジオ&南北コリアをゆく
https://rohnin1966.at.webry.info/201706/index.html


あのとき、ウラジオストクへ向かうコスタネオロマンチカがゆく日本海上に向けて
北朝鮮はミサイルを撃ち込んだ。
北朝鮮とアメリカの関係はもちろん、
韓国との緊張状態も「在留邦人の日本への避難方法が検討」されるほどの危機状態であった。
あれから2年、その3国の首脳が軍事境界線上で仲良く歩き、
アメリカの大統領が板門店を北に越えた。
まさに事実は小説よりも奇、である。
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とにもかくにも、浪人はソウルにやってきた。
渋谷マークシティを深夜バス「スサノオ号」で出発してから
約44時間後のことである。

<つづく>
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