さらば!「銀河」鉄道な船旅~おでんフェリー編

5時50分にアラームが鳴る。窓の外は雨。

駅前のホテルをチェックアウトし、
7時04分宮崎発別府行きの特急列車に乗る。
通勤列車として利用されているのか、サラリーマンの利用多し。
でも南延岡で多くの乗客が下車し、あとはガラガラに。
大分あたりで雨もやむ。別府で博多行きの特急列車に乗り換え。
別府湾に浮かぶ「さんふらわあ」と「ダイヤモンドフェリー」見ながらさらに北上し、
11時31分に小倉駅に着く。

博多や門司港レトロ地区といった有名観光地にはさまれた小倉は地味なイメージだけど、
個人的にはかなり好きな町だ。
長崎街道の拠点だった常盤橋が復元されており、
そばには江戸時代に日本全国地図をつくった伊能忠敬(いのうただたか)もここから九州の旅をスタートさせたという記念碑もある。

浪人もここから小倉半日散歩をスタートさせる。
銀天街(アーケード街)発祥の地・魚町銀天街にある
「焼きうどん」発祥のお店で焼きうどんランチ。
その後、24時間営業スーパー発祥の地「丸和」と旦過(たんが)市場へ。
小倉は「発祥の地」だらけだ。
旦過市場を見てから文豪・森鷗外旧居へ。
無料で鷗外と小倉の関係を学べた!
最後に松本清張記念館へ。
「小倉時代は汚れた半生だった」と述懐した清張だが、その業績には圧倒されっぱなし。
18時の閉館ギリギリまで過ごした。

ビルにモノレールが!誰もビックリしませんけど。(小倉駅南口)画像
ビルにモノレールが突っ込んでいくという、
まるで「銀河鉄道999」のメガロポリスステーションを思わせる小倉駅(※作者の松本零士先生は北九州の生まれ)で夕食を取って、
ペデストリアンデッキの動く歩道をつたい20時過ぎに「関西汽船松山行きターミナル」へ。

闇夜のなかに「フェリーくるしま」(関西汽船)がぼうっと浮かんでいる。
待合室にはけっこう多くの人が。
子連れ、一人旅、そして到着した一台の大型バスからお遍路スタイルの男女がどっとはき出され、小さな待合室に吸い込まれてゆく。
浪人は21時の乗船開始まで待合室にあるテレビを見ながら時間をつぶす。

松山行きフェリー待合所と「フェリーくるしま」。この周辺は駅前のにぎわいがウソのように閑散としていて、夜は真っ暗。乗船の際、女性の一人歩きは避けたほうがベター。画像

「フェリーくるしま」にはレストランはない。
でも、屋台が大繁盛。飛ぶように売れている。
船に乗り込んだお客さんはビール片手におでんをうまそうに味わっている。
うどんも美味しそうだ。
エントランスにはたたみ部屋があり、ここではビールを飲む人、ガイドブックをのぞきこんで四国旅行プランを立てている女の子グループなど。
この日は200名ほどが乗船。通常は200~300人、ハイシーズンは400~500人が乗るとか。
ドライバー、バイクツーリング、企業の出張など幅広い客層だが団体客は九州発のお遍路さんが多いそうで、先刻チェックインしたお遍路さんのリーダー格と思しき男性がマリンスチュワーデスに「あなたのことはもう覚えたよ」と声をかけていたことからもわかるように、88か所を10回くらいにわけて、往復この船を利用してまわるのだそうだ。

21時55分、「フェリーくるしま」は小倉を出港。
後方デッキからはリーガロイヤルホテル、チャチャタウンの観覧車はもちろん小倉駅の新幹線ホームに止まっている車両まで見える。
リーガロイヤルホテルが徐々に遠ざかり、進行方向右手には福岡県企救(きく)半島、左手には真っ暗だが山口県彦島が現われる。
JR門司駅や駅前の麦酒煉瓦館も肉眼で確認できる。
まもなく門司港レトロ地区の夜景、そして闇に隠されてはいるが巌流島、海峡ゆめタワーなど下関の街明かりがぱっと広がる。
壇ノ浦沿いの道路を走る自動車のヘッドライト、門司港行きの列車が走っている様が見えるのがおもしろく、海を渡っているというよりリバークルーズのおもむきだ。
そして22時35分頃に関門海峡大橋の下をくぐる。
国内フェリーとしては関門海峡を通過する数少ない航路だが、
デッキにずっと出ていたのは浪人ぐらい。
あとは若い女の子ひとり、
そして大橋を通過してから気づいたのだが、暗がりに若いカップルが一組。
船内の屋台も楽しみ、ついでにこの素敵な風景までも堪能しようという欲張りな人は少ないようだ。

船内に戻ると、おでんはもう底をつきかけていた。
たたみ部屋ではドライバーのおっちゃん2人と、出港前から四国行き計画を練っていた女の子たちが仲良くなって一緒にビールや発泡酒を飲みながら、旅行プランについて話し合っている。
23時になって案内所・売店・屋台が終了しても、「おっちゃんは四国のプロだから任せなよ!」「ほんとですかぁ~」などなど、このグループだけは盛り上がり続けていた。

画像
これが「フェリーくるしま」大人気の屋台!寒い冬はもちろん、暑い季節になってもおでんはよく売れるそうだ。

この記事へのコメント

naitya2000
2008年03月05日 12:31
関西汽船の「ふぇりーくるしま」は私の好きなフェリーの1つです!私の船旅のベースになっています。関門海峡通過の迫力・おでんと生ビールと船は古いですが、意外にきれいでお気に入りです(^^)
ただ、問題は寝不足になりがちですが・・・
世界の浪人
2008年03月05日 22:05
>naitya2000さん
関西汽船=さんふらわあ、というイメージが一般的には強いようですが、浪人もこの「非さんふらわあ」航路がとても気に入りました。
航海時間は他の「夜這い便フェリー」たちに比べると7時間とかなり短めではありますが、屋台やたたみルームなど味のあるスペースがいっぱいの船内、そして関門海峡クルーズと「これぞまさにフェリー旅のだいご味!」が満喫できるルートですね。
小倉では午前7時まで船内休憩ができるので、次は松山→小倉で乗ってみたいと思います。

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