航海作家カナマルトモヨシの船旅人生

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zoom RSS さらばコペンハーゲン愚連隊:コスタネオロマンチカでウラジオ&南北コリアをゆく13

<<   作成日時 : 2017/06/16 17:43   >>

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束草の旧ターミナル前には、来年開催予定の平昌・冬季五輪のPR着ぐるみたちが待ち構えていた。
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五輪会場のある江原道に、この束草も属する。
来年はロシアのFIFAワールドカップイヤーということと、
ウィンタースポーツに興味がないから、すっかり冬季五輪のことなど忘れてた。

今クルーズの寄港地で、愚連隊3名がいっしょに陸上行動を行うのは束草のみ!
旧ターミナルの前でタクシーを拾って、浪人のインチキな韓国語で目的地を伝える。
訪問地が複数にわたっているのと、
ちょっと緊張地帯なので断られる可能性も考えていたのだが、
運転手さんもOK!と快諾。

こうして愚連隊3人の束草自主ツアーが幕を開ける。
タクシーは束草市街を離れ、北上する。

下船時は曇天だったが、いつのまにか気持ちのいい青空に変わっていた。
まもなく海岸線が見えてくる。
しかし青い空白いビーチとは対照的な光景も広がる。
鉄条網が海岸線に張り巡らされているのだ。
そして愚連隊が向かう方角への車の数も妙に少ない。

最初にたどり着いたのが「花津浦(ファジンポ)の城」というところ。
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このラブホ風な建物、実はあの金日成の別荘跡である。
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そして別荘にいたる階段で
意味ありげな写真が掲示されている。
矢印で示されている子どもは金正日!
6歳未満のころ、この地点で撮影した写真とされる。
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では、「韓国にあるのに金日成」の別荘跡に入ってみよう
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朝鮮戦争に関する展示あり
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南北朝鮮の交流事業が行われた時期もあり、
軍事境界線の北にある金剛山ツアーが韓国人に人気を博したことも。
当時は道路や鉄道ルートの他に、海路も取られた。
船はサファイア・プリンセスの写真を使っている
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金日成の部屋再現!
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別荘からの花津浦の眺めは風光明媚のひとことに尽きる。
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実はこの近くには韓国初代大統領の李承晩の別荘もある。
まあ、これだけの風景なら、両政府の親分も別荘を造りたくなるだろう。

この花津浦周辺、もともとは北朝鮮の領内にあったので、そのときに金日成が別荘を建てた。
その後、朝鮮戦争が起こり、1953年に休戦ラインが引かれたとき、この一帯は韓国に編入。
その後に、李承晩が別荘を建てたというわけだ。

館内にあった、半島統一を願ったモニュメント。
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李承晩の別荘にも寄りたかったが、時間の関係で割愛。
愚連隊はさらに北を目指す。

次の訪問地は高城(コソン)統一展望台。
実はここに至るまでがちょっと大変だった。

花津浦から北上すると、展望台に行くための申請所および切符売り場がある。
まずは申請書に、運転手さん(ホンさんという)と愚連隊3名の氏名を記入し(パスポートは持っていたが見せる必要なし)、入場券を買う。
愚連隊は何も見せなくてもよかった代わりに、大変だったのが運転手さん。
ホンさんの身分証明書やらなにやら数点を申請所で見せなければならないのだが、
それらをすっかり車内に置いてきていたものだから、
取りに戻るために3往復ぐらいしていたのがお気の毒だった。

ようやく申請が終了すると、午後3時40分までに検問所をパスすることと、
赤鉛筆で書類に時刻指定され、車で北上する。
ここらあたりから、車窓風景がちょっと迷彩系濃厚になってくる。

検問所では大学生くらいの若い、銃を持った韓国兵士が
「ドライブレコーダーを切って下さい」
「統一展望台と書かれたプレートをウィンドウに立てかけて見えるように走行して下さい」
とホンさんに指示。
ホンさんもちょっとどぎまぎしながら若い兵士に従う。

後部座席にいたSじいはひとことつぶやいた。
「(兵士は)まだ若いのに、かわいそうだな・・・・」

こんなすったもんだの末、ようやく統一展望台にたどり着いた。
なお、高城とはこの一帯の郡の名前。
休戦ラインの北緯38度線よりも北にある。
向かって右手には韓国最北の郵便ポストや電話ボックスがある。
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階段を上がっているのはホンさん。
実は今回、ここに来るのは初めて。
運転中も「ハジメテ」と、少しだけ知っている日本語で浪人に語りかけていた。

統一展望台の2階から展望できるのが・・・この風景。
江ノ島のように海に突き出した島
そびえる山々
その裾野に連なる小島
いずれも北朝鮮である。
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こちらが建物内にあるイラスト。
赤いハングル文字は北朝鮮領内
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立派な道路と線路が南北を貫いているが、そこには車両も列車も、そして人影すらない。
浜辺から道路に向かって壁のように延びる土塁が、おそらく南北を隔てるボーダーの代わりか
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ボーダーラインのあたりにズームイン
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ここから北朝鮮の名峰・金剛山や
景勝・海金剛なども見渡せる。

韓国人観光客がわずかながら訪れており、このように備え付けの望遠鏡か自前の双眼鏡で北朝鮮を望む
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ホンさんがいつのまにか小銭を崩して、
愚連隊に「望遠鏡で見てみなさい」という。

と思ったら、ホンさん自身もジッと北を望遠していた。
束草という休戦ラインのそばで暮らしていながら、
このように北を見ることは今までなかったのだ。

その後、いつのまにか冷えたジュースまで買ってきてくれて、そのままみんなで飲む。
そしてあとからやってきた韓国人の観光客に頼んで、
4人で金剛山と海金剛をバックに記念撮影を行う。

展望台から韓国側を望む。
平和統一を願って建立された大きな観音様が
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この観音様、コスタネオロマンチカ日本海周遊クルーズのパンフでは
束草のイメージ画像に使われている。
ただし、この展望台に行くツアーはひとつもない。
そこで、愚連隊は自主ツアーを組まざるを得なくなったのだ。

観音様の祈りとは逆に、戦闘機や戦車のディスプレイも。
その背後にある緑の斜面には大きく「統一」と刈り込まれていた
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展望台のお土産コーナーに売られていたお酒。
その名も「DMZ」。
DeMilitarized Zoneの略で、非武装地帯。
つい先ほどまで我々が見ていたエリアのことだ。
お酒は一体どんな味がするのだろう・・・
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展望台1階の北朝鮮紹介コーナーにあった、金王朝歴代指導者パネル。
左から首領さま、将軍さま、そして「ミサイルを衛星と読む三代目」
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観音様だけではなくマリアさまも平和統一を願っている
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観音様とマリアさまの視線の先
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この展望台にいたる道のりもそうだったが、とにかくミリタリー色が濃厚で、ものものしい
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しかし、展望台にはどこかで見たことのあるキャラクターをあしらった遊具もあり、ホッとさせられる(笑)
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展望台の駐車場に隣接する、
無料で見学できる6.25ミュージアム。
6月25日は1950年に朝鮮戦争が勃発した日。
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ここを見学したあと、検問所まで南下し、統一展望台のプレートを若い兵士に返却。
ひとりの若い兵士は、検問の際、大あくびしていた。
あくびできるうちが幸せだ。

(続く)

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