航海作家カナマルトモヨシの船旅人生

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zoom RSS さらばコペンハーゲン愚連隊:コスタネオロマンチカでウラジオ&南北コリアをゆく1

<<   作成日時 : 2017/06/06 15:49   >>

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12年前、浪人にはひとつの夢があった。

当時、浪人は都電荒川線・早稲田駅のすぐ目と鼻の先で暮らしていた。
朝になると、「チンチン」という都電の音で起きていたものだ。

早稲田駅があるのは新目白通り。
この道は途中、目白通りに合流し、さらに関越道につながる。

早稲田から西へ新目白通りをまっすぐ進むと
下落合という小さいながらも高速バス停がある。
当時の浪人の家からは、徒歩で30分ほどの距離だ。
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池袋から北陸方面に向かう高速バスは
乗客があればこの下落合にも停車する。

そしてこの道は、遠くシベリア、さらにヨーロッパにつながっていた。
富山県の高岡駅前で高速バスを降り、
路面電車の万葉線で「中伏木」という駅まで行くと、
万葉ふ頭に停泊しているロシア船「ルーシ」が見える。
この「ルーシ」は週に1便だけ、
伏木からウラジオストクに向かっていた。

日本海を行くこと2泊3日、
ルーシはウラジオストクに入港する。
客船ターミナルはシベリア鉄道のウラジオストク駅と隣接しており、
ここを発車する「ロシア号」に乗れば、1週間後にはモスクワだ。
そしてモスクワでベルリンでもパリでもいい、
ヨーロッパを目指す国際列車に乗り換えれば
飛行機を使わない欧州行きができた。

ヨーロッパ行きとまではいわないけれども
せめて欧州の玄関口・ウラジオストクまで
早稲田にある自宅からバスと路面電車と船を乗り継いで行ってみたい。

2005年夏、浪人はその夢をかなえるべく動き始めた。
当時、フェリー専門誌『フェリーズ』に
「10万円でフェリー乗り継ぎ旅」という企画を連載していた浪人は、
これまで日本一周、韓国周遊、日中韓3国めぐりなどを実現させていた。

次はロシアだ!

これには編集部も乗り気で
企画は実現するかに思われた。

だが、ビザ取得など面倒な手続きが多いロシア。
最短の日程でも予算は軽く10万円を超えてしまう。
そうこうしているうちに、発売日は迫り、
結局ロシア行きのフェリー乗り継ぎ企画は夢と消えた。

その2年後、浪人も慣れ親しんだ早稲田を離れ、引っ越し。
ルーシ号の伏木〜ウラジオストク航路もまもなく消滅し、
夢のプランはいつしか忘れ去られた。


そして2017年5月27日の早朝。
浪人は下落合の高速バス停にいた。
12年越しの夢をかなえるために・・・。

浪人が乗ったのは西武バスの富山行き。
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12年前、浪人が乗る計画を立てていた高岡行きの高速バスは、
このわずか12日前に富山線に統合され、
深夜便のみの運行となっていた。
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ともかく浪人を乗せたバスは、
まずは富山を目指し
新目白通りを北陸方面に動き出した。

下落合を出てから4時間後、
窓の外には真っ青な日本海が広がる。
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天候は良好だが、
日本海は白波を立てていた。
天気晴朗ナレドモ浪高シ
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この海の向こうにはウラジオがある。
そんな憧憬と同時に、軍港都市というイメージから
日露戦争の日本海海戦で使われた有名な打電文がにわかに脳裏に浮かぶ。

奇しくもこの5月27日は、
日本海海戦が行われた日である。

13時50分、バスは終点の富山駅前に到着した。
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この日は、浪人の実家をベースキャンプ地とする。
1泊して、翌日にはウラジオ行きの船が出る金沢に向かうつもりだ。

(続く)

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