航海作家カナマルトモヨシの船旅人生

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help リーダーに追加 RSS パンスター・ハニー、ふたたび〜金沢航路編B

<<   作成日時 : 2008/07/24 11:12   >>

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出港予定時刻の15:00を過ぎたが
パンスター・ハニーはまだ金沢港にいる。
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クルーも「出港はまだかな?」とデッキに出てくる。
左手の陸地が、かつて北前船交易で栄えた大野の町。
右手側が金沢港の出入り口で、その先には日本海が広がる。
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浪人がこの港から船で出入りするのは今回が3度目になる。
最初は2004年ゴールデンウィークの「にっぽん丸」日本一周クルーズにここから乗船したとき。
2度目が2006年9月に行われた「平成の北前船」(ニューれいんぼうべる)で、ここで下船したとき。

平成の北前船のときは「金沢にもついに定期フェリー寄港が実現だ!」と
地元メディアも浪人も大いに盛り上がっていたのだが、
それが国内航路ではなく外国航路になるとは
この時の浪人はまだ知るよしもなかった。

パンスター・ハニーから金沢市街のほうを眺める。
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15:30、ようやくパンスター・ハニーはエンジン音と小刻みな振動とともに出港態勢に入る。
金沢みなと会館近くのボードウォークには
パンスター・ハニーの出港を見守るギャラリーの姿が。
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いよいよ釜山まで22時間の日本海クルーズに出発だ。
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右手には五郎島という町が。
緑の多い風景はまもなく油槽所の並ぶ石油基地へと一変する。
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左手は浪人の思い出の町・大野。
しょう油の生産でも知られる。
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この大野、そして隣の金石(かないわ)という町は
浪人にとって実に思い出深い場所である。
それについてはこのブログの「百万石ヤジキタ」の後半で述べているので、
こちらをご覧いただければ幸いである。
http://rohnin1966.at.webry.info/200802/article_14.html

大野からくり記念館を過ぎると、まもなく日本海に漕ぎ出すこととなる。
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パンスター・ハニーは金沢港を出ると
海岸線に沿うように左に舵を取る。
バルコニースイートルームのバルコニーが左手に並ぶ。
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懐かしの金石の砂丘と松林が、浮き輪の向こうに。
子どもの頃はよく泳ぎに行った砂浜だ。
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海の向こうには何があるのかな、と幼い浪人の目に映った海。
いまはその海の上に浮かぶ船から、その砂浜を眺めている。
いまは亡き父親の生まれ故郷・金石を、
外国に行く船上から眺めるなんて、子どもの頃はおろか
2年前あたりまではまったく想像もつかなかった。

なんとも深い感慨と、ちょっとの追憶に浸りつつ、しばし眺める。

ここで、船内放送が。
16:00よりムグンファレストランでコンサートが行なわれます、とのこと。
遠ざかる金石の白砂青松に背を向けてレストランへ。

チャイコフスキー・アンサンブルというウクライナ人女性のデュオによる演奏会だ。
レストランの席に着くと、韓国人女性スタッフがハングル文字のプログラムを手渡してくれる。
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バッハ、サンサーンス、シューベルトの静かな曲が
まるできょうの穏やかな日本海と歩調を合わせるかのように演じられる。
オー!シャンゼリゼの明るい演奏が終わると、
エンコー!エンコー!(アンコール)
という韓国人聴衆からのリクエスト。
するとウクライナ女性たちが演じたのは韓国の音楽。
浪人には分からないが、韓国人にとっては誰もが知っている曲のようで
韓国人のオーディエンスは大喜び。
リズムをとって踊りだす人も。
わずか30分のミニコンサートだったが、
この30分で浪人の心の中も「懐かしの港町への郷愁」から
「日本海クルーズ」へとすっかり切り替えることができたのである。

コンサートが終わり、浪人はあごひげマスターのいるパラダイス・カフェへ。
16:30から1時間はマスターが作るバリスタ・コーヒーが味わえる。
これもクルーズイベントのひとつである。
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5月の乗船時に比べるとメニューが立派&種類がやや豊富になった。
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また右舷側には、こんなおくつろぎスペースが登場していた。
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浪人はカプチーノ(6000ウォン)を注文。
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サーブされてきたカプチーノを見て、思わず微笑んでしまった(^_-)
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カフェでは日本語が聞こえる。
このカップルの会話だ。
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今回のクルーズでは日本人は3人しかいない、と金沢港のカウンターで聞いていたが
残りの2人はこの人たちかぁ。
ところが後で知るのだが男性は韓国人、そして女性は中国人。
ふたりとも日本語を学んでおり、お互いの共通言語が日本語しかないため
会話は日本語で行われているということであった。

17:30からはソムリエワイン講座がパラダイスにて開催。
女性スタッフによるワインセミナーに、熱心に聞き入る韓国人パッセンジャー。
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釜山に向かう航路では、眼前に大海原が広がる船首のガラス越しに西日が差し込む。
それがなんともトロピカルなムードをかもし出す。
ここはその名の通り「パラダイス」なのであった。
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(つづく)



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