航海作家カナマルトモヨシの船旅人生

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help リーダーに追加 RSS ごーるどに乗った

<<   作成日時 : 2008/02/17 11:37   >>

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大分の新しいターミナルで乗船手続きをする浪人。
乗船申込書には「スタンダード1人部屋」と書いて窓口に提出。
この11月下旬にデビューしたばかりのフェリーでは
2等とか1等などといった従来のカテゴリーではなく
たとえば浪人が1泊2日の船旅でお世話になる
2等寝台個室は「スタンダード1人部屋」という呼び名になっている。

大分から乗船する人は多いが、
手続きに少し時間がかかっている。
それもそのはず
「さんふらわあごーるどへの乗船は初めてですか?」
と一人一人に確認をとってから、なにやら説明をしているからだ。

自分が手続きする番になって
その説明内容は明らかになる。
2等室、いや、スタンダードクラスの多くが
おーしゃんうえすとの旧イベントホールのような雑魚寝ルームではなく
1人、2人、4人用の寝台ルームとなったこの船で
カードキーを導入した。
画像
これまでは乗船してから案内所で大きなキーをもらい
それで所定のキャビンのかぎを開け、
下船直前にカギを案内書に返却するシステムをとっていた。
ちなみに、日本のフェリーの大半は
太平洋フェリーの「きそ」以外はこのシステムが主流だ。
さんふらわあごーるどではきそに続いて
カードキー方式にし、下船後はそのキーを旅の思い出にする、
ということができる。

注意点があって、
キャビンはオートロックの為、
カードキーを携帯していないと
うっかりキャビンから出た場合
自動的に締め出される事となる。

そういった注意点をワードに打ち込み、印刷した紙をもらう。

デビューから1ヶ月ちょっとだが、
おそらく締め出しトラブルは多かったんだろう。

この船のもう一つ注目すべき点は
ウイズ・ペットルームといって
連れてきたペットと一緒のキャビンで過ごせること。
ペットをつれて旅ができるのはフェリーの利点だが、
ペットは隔離されたペットスペースに預けなければならず、
下船まで飼い主と別々であったのがこれまでのフェリー旅。
ところが、さんふらわあごーるどではペットと一緒に過ごせるキャビンが
6つほど存在していた。

浪人の興味は
ペットってどこまでの範囲を指すのかということ。
常識的に考えれば
犬、猫までで
ワニとかゴリラはダメなんだろうが、
この日はどんな珍獣を連れて乗船する人がいるんだろうと、
受付を眺めてみた。
残念ながら、この日はペット同伴の乗客はゼロということであった。

さて乗船である。
さんふらわあの船、といえば
乗船エスカレーターがあって
BGMは「さんふらわあの歌」
と相場は決まっているが、
ごーるどの場合は階段で、しかもBGMは
クリスマスシーズンということもあってその系統のもの。

船内はポートサイド・ミッドシップ・スターボードサイドの別に
赤・緑・青のエリアに色分けされている。
スタンダード個室は船の中央・緑のエリアに集中していた。

カードキーをさしこみ、
ランプがグリーンに変わったら
ノブをまわして押せばドアが開く。
画像

ベッドがあり、アクオスの液晶テレビが置かれたテーブルとイス。
ここまではこれまでのフェリーにも珍しくないが、
奥には洗面所がついているのがうれしい。
顔を洗うのに展望浴場やトイレに行かず、
自分のキャビンで済ませられるから。
エアコンは冷暖房ついているのに
集中制御システムで、こちらではいかんともし難いのだけが難点。

キャビンに荷物を下ろすと、さっそく船内探検。
案内板は日本語・英語に加え
北京語(簡体字)とハングル文字が。
ここ最近の瀬戸内航路のお客さんの層を考えれば
この措置は非常に賢明だと思う。
これに台湾の繁体字が加われば、言うことナシである。
ちなみにサロンは北京語で「沙龍」なんだそうだ。

プロムナードはすでに乗客で全ての席が埋まっている。
大学生と思しき若い男性はケータイ電話で
「ダイヤモンドフェリー終わっとったけん、
(もうボロボロだった、という意味だろう)
でもこの船はすごいよ」
みたいなことを大分の言葉でやや興奮気味に話している。
ある家族連れの乗船者はエントランスホールを見て
「おお、ホテルみたいだ」
と、驚嘆していた。
画像

確かにデビューしたてということもあり
船はぴかぴかで気持がいい。
ゲームセンターも
フェリーダイヤモンド時代には機種の相当ふるい
脱衣マージャンやシューティングゲームなどだったのが
UFOキャッチャーなど最新のものにかわっている。

しかし浪人にとっては、違和感がありありなのも事実である。
ケータイの青年が語っていたように
フェリーダイヤモンドの代替船がこの「さんふらわあごーるど」である。
ダイヤモンドフェリーは青い煙突などブルーを基調としたカラー。
いっぽう、さんふらわあは船体にペイントされた赤いひまわりに象徴されるように、赤がイメージカラー。
初めてさんふらわあごーるどを見たとき
煙突は赤、そして白抜きでダイヤモンドフェリーのDという文字に
ちょっとした戸惑いを覚えた。
画像
さんふらわあなのに、船内スタッフの制服はダイヤモンドフェリーのもの。
でも売店で売られているオリジナルグッズには
ダイヤモンドフェリーのものはなく
すべてさんふらわあグッズで占められている。

なんだか、
近鉄バッファローズとオリックス・ブルーウェーブが合併して
オリックス・ブルーウェーブになったときに覚えた
なんとも不思議かつなんともいえない気分に似たものがよみがえってきた。

そんな複雑な心境のまま
後部デッキに出る。
乗客が表に出られるデッキの狭さは
瀬戸内航路を走る他のさんふらわあそのものである。

2時間ほど前までいたかんたん港園は
イルミネーションが美しく輝いていて
ようやく映画のロケ地らしい雰囲気をかもし出していた。
そしてかつてメキシコのアカプルコを船出した時に見た
まるでダイヤモンドをちりばめたような夜景が
アカプルコのそれよりは規模は小さいけれども
後方に広がっている。
別府の夜景であった。

18:40、さんふらわあごーるどは大分を出港する。
今朝5:40に新門司に到着したから
わずか13時間の九州滞在であった。

かんたん港園のイルミネーション
そしてリトル・アカプルコ的な別府の夜景は
徐々に後方に遠ざかっていった。

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